陸上最初の決勝種目となった男子1万メートルに臨んだ、ともに五輪初出場の相沢晃(24=旭化成)と伊藤達彦(23=ホンダ)は、下位に沈んだ。25人が出場し、相沢は28分18秒37で17位、伊藤は29分1秒31で22位。残り10周、4000メートル以上を残して先に伊藤が先頭集団から脱落した。相沢も残り4周、1500メートル余りから、上位陣のスピードについていけずに遅れた。セレモン・バレガ(エチオピア)が、27分43秒22で金メダルを獲得した。

レース後、相沢は「スローペースでレースが進んだけど、後半、ペースアップしたところで、ついて行くほどの余裕がなかった。想定していたよりは涼しかったので、ある程度、余裕は持てるかなと思ったんですけど、湿度はけっこうあって、後半、体力が持ちませんでした」と唇をかんだ。優勝したバレガとは35秒以上の大差をつけられ「世界との差が大きいと実感した。しっかりと世界と戦える力をつけて戻ってきたいと思います」と、雪辱を誓った。

伊藤は、完走した23人中22位に終わった。それでも最後の直線で力を振り絞り、並走していたキエラン・トゥンティワテ(タイ)を振り切って最下位は回避した。伊藤は「(スタート前は)入賞、絶対取ってやるぞという思いでしたが、実際に走ってみたら、だいぶ差をつけられてしまった。世界とすごい差があって、本当に情けないなという走りをしてしまった。次走る時は、この借りを返せるように、また一から頑張りたいと思います」と、悔しい思いを隠せず、まくしたてるように話していた。