現役最後のレースとなった大迫傑(30=ナイキ)は、2時間10分41秒で今大会の日本勢最高となる6位入賞を果たした。日本男子の五輪入賞は12年ロンドン五輪6位の中本健太郎以来9年ぶりとなった。

ミックスゾーンでの一問一答(前編)は以下の通り。

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-走り終えた今の心境

やりきったというところがすべて。皆さんにメダルを期待してもらっていて、僕自身もチャンスがあればと思っていた。ただ、今回はそういうチャンスがなかったというだけで、自分自身の力は出し切れたと思う。

-2位集団も見えていた

追うというよりは、自分自身の100パーセントを出し切りたいという思いでいた。結果的に追いつけたらよかった。自分のリズム、リズム、リズムというところを意識して走っていた。

-レース前にはどう考えていた

あまりレースプランは考えていなかった。勝負自体はどこのマラソンも30キロすぎから。そこまでいかに自分の力を使いすぎず、最後に対応することを心がけて走った。

-終盤はさしこみが来た

いつもそうなんですが、ゴールを意識するとどうしてもブレが出てしまう。こればかりはもう、走りきるしかないと走った。

-やりきった感覚は

やりきったと思う。ただこの6番手がスタートだとも思う。服部君、中村君、鈴木君、その下の吉田君だったりとか、ほかの選手にとってこれが最低ライン。日本人の、マラソン王国としてのプライドを持って、来年のユージン(世界選手権を)だったり、その先のパリ、ロスというところを戦っていって欲しい。僕自身も、彼らが6番から少しずつ先へ行けるよう手助けできる活動、僕自身の挑戦というのをまたしていきたい。

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