14歳の玉井陸斗(JSS宝塚)が、五輪に初登場した。29人が出場した予選で374・25点を出して16位となり、7日の準決勝に進出した。

玉井の自己ベストは528・80点。その演技構成と同じく大技「109C(前宙返り4回半抱え型)」と「6245D(逆立ち後ろ宙返り2回2回半ひねり)」を入れた。

1本目は76・80点と上々の滑り出しで5位スタート。しかし2本目に49・30点、3本目に49・95点とミスが続いた。6本中3本を終えて、169・95点の20位で折り返した。

待ちに待った舞台だ。当初は夏季五輪日本男子最年少出場が視野に入っていたが、コロナ禍で五輪が1年延期。出場権を得た5月のW杯もいったんは中止が発表されていた。「正直、もうやらないのでは、と思っていました」という。ただ練習を続けるうちに、大会開催が決定。最初で最後のチャンスをものにして、東京五輪の飛び込み台に立った。

男子高飛び込みは、飛び込み競技の最後を飾る種目。これまで同じJSS宝塚で練習する荒井、板橋、そして尊敬する寺内の演技を応援してきた。最後に回ってきた出番で、ベストの演技を披露するために、果敢にダイブした。