新種目の混合ダブルスに、日本勢の先陣を切って水谷隼(32=木下グループ)、伊藤美誠(20=スターツ)組が登場した。1回戦でシュテファン・フェガール、ソフィア・ポルカノワ組(オーストリア)に4-1で快勝し、8強入りを果たした。準々決勝は25日に行われる。

1ゲームを先取したものの2ゲーム目、伊藤が珍しくミスを連発し、3-3から3連続失点。水谷は「出だしで彼女が緊張してるなというのが分かったので、まずは自分が立て直さなきゃなと」と、スマッシュやドライブを連発で決め、伊藤をリード。このゲームは8-11で取られるが、第3ゲームも水谷のフォアが好調で、伊藤もそれにつられて調子を徐々に上げた。

伊藤は「自分がちょこちょこ判断ミスした時にちゃんと『落ち着いて』、『よく見て』と言ってくれたことで自分は落ち着くことができた。余裕を持ってプレーできたので、しっかり(ボールを相手コートに)入れて水谷選手に後は任そうと思えた。言ってもらえて落ち着けた」と語った。

自国開催の五輪だがその雰囲気について水谷は「無観客なので、日本語より英語の方が多く聞こえてくる。日本にいないような気分」と笑った。それでも「無観客でもたくさんの方々が応援してくださっていると思っている。テレビの向こう側に」とパワーをもらっているという。伊藤も「テレビの向こうでも応援してくれている。通じています。つながっている」と答えた。

強豪中国の許昕、劉詩雯ペアは世界ランキング1位。水谷、伊藤ペアは同2位で順調なら決勝で戦う組み合わせになっており、メダル獲得への期待がかかる。【三須一紀】