卓球女子シングルスで伊藤美誠(20=スターツ)が同種目の日本女子初となるメダルを獲得した。

3位決定戦でシンガポールのユ・モンユ(31)に4-1で勝利。88年ソウル五輪で卓球が正式競技になって以来、9大会目での快挙となった。準決勝では中国の孫穎莎(20)に0-4とストレート負け。初の決勝進出は中国の厚い壁に阻まれていた。日本のシングルスでのメダルは16年リオデジャネイロ五輪で男子の水谷隼(32=木下グループ)の銅メダル以来、2人目。伊藤はその水谷と組んだ混合ダブルス金メダルに続き、東京五輪2つ目のメダルを手にした。

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表彰式で伊藤と銀メダルの孫との友情が垣間見えた。写真撮影の際、首にかけたメダルが逆だった孫に伊藤が「メダルの前を見せた方がいいよ」と伝えた。2人は同い年。昨年11月の中国遠征時、コロナ禍で練習場所が思うように確保できなかった時、中国チームとの練習が実現した。伊藤は「勝っていかないといけない相手」と言えば孫も「伊藤選手との試合はいつも楽しい。年齢も同じでこれからずっと戦う相手」と語った。