J2アルビレックス新潟は第27節アウェー大分トリニータ戦を翌日に控えた4日、クラブハウス練習場でトレーニングした後、敵地に乗り込んだ。2連敗中のチームは連敗脱出へ、持ち前の攻撃力を前面に押し出す。FW矢野貴章(34)は前節に続き2試合連続ゴールを狙う。「枠に、ゴール(ネット)に、入れることに集中する」と顔を引き締めた。

 ここ最近の新潟はボールを保持し、チャンスを作り、フィニッシュまで持ち込んでいる。連敗した2試合もシュート数だけで見れば、相手を上回る。1-2で負けた前節千葉戦は相手の6本に対して15本。前々節の東京V戦も3-4で負けたが、12本のシュートは相手より2本多い。「1回で入らなければ2回目。決定的場面を作るのが役割」と矢野は話した。

 矢野とツートップを組むFW田中達也は35歳。ベテラン同士のピッチでの呼吸はゲーム中にピタリ合う。「僕のサポートに入るタイミング、位置がいい」と矢野。「シュートは、ボールをゴールにパスするイメージで」と言う鈴木政一監督(63)は「5本でダメなら10本打つ積極性を出していく」と攻撃の姿勢を崩させない構えだった。【涌井幹雄】