J1鹿島アントラーズは30日、フリーマーケットアプリなどを手がけるIT企業のメルカリ社に身売りすることを発表した。鹿島アントラーズの親会社である日本製鉄が、保有する発行済み株式の61・6%をメルカリに譲渡。日本製鉄は残った鹿島の株式11・0%を保有する。この日、都内で鹿島アントラーズの庄野洋社長、メルカリの小泉文明社長兼COO、日本製鉄の津加宏執行役員が会見に臨んだ。

メルカリの小泉社長は、この時期の鹿島の経営参画に「これまで3年間、スポンサーとして支援してきた。お互いの考え方、今後の成長戦略の意見交換をしていく上でこの結論にいたった」と説明。メルカリはキャッシュレスサービスにも力を入れており、今後もスタジアムでの飲食のキャッシュレス、チケットのペーパレスなど、同社が持つテクノロジーを使用してスタジアムを快適にするイメージを挙げた。

最近では神戸が元スペイン代表MFイニエスタ、FWビジャらビッグネームを補強している。鹿島の今後の選手の補強については「鹿島のフィロソフィーは大事にしたい。補強だけでなく育成、アントラーズが大事にしてきた考え方を重視」と見解を述べた。

◆株式会社メルカリ 13年2月に株式会社コウゾウとして創業し、同年11月に現在の社名に変更。18年6月に東京証券取引所の新興市場マザーズに株式を上場した。事業内容はスマートフォン向けフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運営。所在地は東京都港区六本木。代表者は山田進太郎代表取締役会長兼CEO。