2大会ぶり3度目の優勝を目指す浦和レッズが引き分け発進した。敵地で上海上港(中国)と2-2。前半にDF槙野智章(32)とFW興梠慎三(33)の得点でリードしたものの、後半に2本のPKを献上して元ブラジル代表FWフッキ(33)に決められた。ホームで13勝6分けと無敗を誇る相手に土をつけられなかったが、準決勝進出へ、アウェーゴール2発を9月17日の本拠での第2戦に持ち帰った。

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浦和が前後半で表情を変えた。最初の45分は完璧、開始3分で先制した。MF長沢の浮き球FKが中国代表GKイエンのファンブルを誘い、こぼれ球を槙野が左足で蹴り込んだ。30分にも再び長沢のロングボールから2点目。DF2人を振り切った興梠が右足で決めて、自身が持つACLの日本人最多得点記録を24に伸ばした。前半だけでアウェーゴールを2つ獲得した。

守備も無失点。「得点感覚、嗅覚が鈍っていなくて良かった」とゴールで波に乗った槙野がフッキを激しくマーク。いら立った相手エースのイエローカードを誘発し、累積警告で2戦目の出場権も奪ってみせた。

だが、ハーフタイムを境に暗転。後半は開始から重心が下がり、DFマウリシオがPK2本を献上。4分と26分にフッキに決められた。上海上港はホームで13勝6分け無敗。日本勢も2分け5敗だった中、またも勝ち切れず「2得点で有利になったが、それで終わらせてくれないのが上海の強さ」と大槻監督は悔しがった。それでも「アウェーゴールをプラスに考えたい」と槙野。優勝した2年前も準決勝で上海上港と戦い、敵地1-1ドローから本拠1-0で勝ち抜けた。今回もアドバンテージを持ち帰りホーム突破の布石とする。