ジュビロ磐田MF荒木大吾(25)が、2戦連発に闘志を燃やした。25日、次節ホーム名古屋グランパス戦(30日、ヤマハ)に向けて磐田市内で調整。引き締まった表情で、約2時間のメニューを消化した。前節アウェー北海道コンサドーレ札幌戦ではJ1初得点を記録。「もちろん次も狙います」と、頼もしい言葉を並べた。

自信もある。チームを「降格」の危機から救った札幌戦の決勝PKは、自身にとっても大きな1点となった。同試合まで、16年の加入から48試合無得点。「あまりにも取れなくて、シュートを打てる場面でもパスを選択するようになっていた」。持ち味でもある積極性を失いかけた時に迎えた、待望の瞬間だった。

試合後の移動中には、名波浩・元監督(46)からも祝福の電話をもらった。「気にしてくれていたことがうれしかった。この1点を機に、思い切っていきたい」。充実した状態で名古屋戦を迎える。

残り2試合、J2とのプレーオフに回る16位湘南ベルマーレとの勝ち点差は「4」。逆転には、2連勝が最低条件と厳しい状況は続く。それでも「苦しい状況だけど、ここまで粘ってきた。目の前の1試合に集中して全力で勝ちにいく」と荒木。チームを勝利に導くゴールだけを狙う。【前田和哉】

◆荒木大吾(あらき・だいご)1994年(平6)2月17日、千葉県生まれ。中学から柏レイソルの下部組織でプレーし、青学大を経て16年に磐田入団。J1通算49試合1得点。178センチ、71キロ。血液型A。