期待の大卒ルーキートリオの素顔に迫った。コンサドーレ札幌のMF金子拓郎、高嶺朋樹、DF田中駿汰(すべて22)に集まってもらい、座談会を開催。キャンプ中も切磋琢磨(せっさたくま)を続けている同期の意外な一面や、プロ選手1年目となる今季と将来的な目標などを語ってもらった。【取材・構成=保坂果那、浅水友輝】
-3人それぞれが、お互いを紹介してください
高嶺 2人をですか?
田中 仕切りをやらせてあげるよ。
高嶺 じゃあ拓郎を俺ら2人で紹介しよう。プレーとかは豪快な感じなんだけど、私生活では真面目な部分がある。一緒に買い物に行ってスーツケースを買った時、後悔しないタイプっぽいのに「なんか罪悪感が」って言っていた。
金子 真面目ですよ。高かったんです。13万円。まだお給料が入ってないから親にお金を借りて。
田中 これから入るんやから。誰の車で行ったの?
高嶺 俺の実家の車で行ったの。
田中 拓郎は真面目ではない、と僕は思ってる。拓郎と高校一緒の子と大学で一緒なんだけど、まあ、悪いやつだと聞いた。会ってみて、その通りだなって。ひねくれてる。ちょっと似たところを感じた。
金子 自分もひねくれてるんじゃん。朋樹はずっと笑ってる。笑顔でかわいいって言われるのを狙っていて、あざとい。プレーは危ない。
田中 試合中、目の色変わるから。(積極的に)ガーっていけるから味方としては頼もしい。敵としては嫌。それは一番いいプレーヤー。
高嶺 じゃあ次、駿汰。一緒にいて害がない。静かだけど要所で顔を出す。プレーと一緒。関西人でおもしろい。
金子 (おもしろさは)50点くらい。
田中 めっちゃライバル意識やな。関西に対抗心燃やしてくる。
金子 のほほん、としている。良く言えばいつも平常心。熱くなってるの見たことない。冷静に淡々とやってる。
高嶺 熱くなることあるの?
田中 マジでならん。なんでなんやろう。ファウルの判定とかにはなるけど、ならんねんな。
高嶺 雄たけびとか上げたことある? 点取った時とか。
田中 雄たけびしたことないな。よしッくらい。
高嶺 (深井)一希君も一緒。あまり喜ばないタイプだけどルヴァン杯決勝であんなに喜んでるのを初めて見た。
田中 じゃあ喜ぼう。決めたら、ヒザ滑りで。
-初めてのキャンプは
一同 きついです。
金子 練習がむずいっすね。
高嶺 1発目でやるのは難しい。
田中 制限があるので、タッチとかリターンとか。僕は大学でやってきてないので。
金子 僕も。ああいうのやるところある?
高嶺 ないでしょ。「ワンタッチリターンなし」なんてやるところないよ。
田中 考えてやる練習が多いので、まだ僕らは全然慣れてないので、ついていくのに必死。まだ自分のプレーを出せるところまでいってない。
-昨年のE-1選手権での田中選手のA代表デビューについて
金子 ポンポンポンっていったよね。
高嶺 ワンチャンスで変わるんだなって思った。試合もずっと見てた。安定のパフォーマンス。いつも通りの。
金子 俺は見てない。サッカー見るのあまり興味ない。
田中 俺もそうや。
金子 1試合通して見られない。ちょっとは見たけど。
高嶺 僕は刺激になりました。
田中 運が良かった。大学サッカーでやっててもチャンスがあると感じたし、見てくれてる人は見てくれてる。大体大のチームメートにも多分刺激になったと思う。まわりにいい影響を与えたなら良かった。
-今後の目標
田中 今年は試合に絡むこと。開幕スタメンを目指すけど、その後も試合に絡み続けて五輪もあるのでしっかり選ばれるように。そこを通過点にしてA代表に入っていけたらいいかなと思う。
高嶺 試合に絡むこと。1年通して出られない時期もあると思うけど、腐らずやっていけたら力はつく。そのなかでもらったチャンスを生かして試合に出るのを目標にして、その先は駿汰と同じで日本代表とかを考えながら、今年1年を大事にしていきたい。
金子 ミシャさんのサッカーでやっていたメンバーは2年やっているわけで、そのなかに割って入っていかないといけない。その序列を覆すためにアピールは必要。1年目はすごい大事になってくる。そこは試合に出るために練習にしろ、練習試合にしろアピールして試合に絡んで活躍できれば。