川崎フロンターレが選手層の厚さを見せつける5得点で快勝し、クラブ新記録の同一シーズンでのホーム8連勝を達成した。

前節からスタメンを5人入れ替え、代わって入ったMF田中、MF山村、FWレアンドロ・ダミアンで4得点。鬼木監督は「出番がなかった選手が結果を出してくれたことも喜ばしい」とたたえた。

最も大きな歓喜の輪が広がったのが、山村の決めた3点目だった。2-0の後半5分、きれいな軌道のミドルシュートを右隅に決めた。今季初得点にも表情を崩さない。仲間にもみくちゃにされると、そっと目を閉じた。試合後の会見で、山村は今年に誕生した第3子が生後2カ月で亡くなったことを明かした。「試合に出られない悔しさもありましたけど早く活躍しているところを見せたかったのが強かった。目に見える結果を子どもに届けられたかなと思います」。天国に最高のゴールを届けた。

リーグ戦では4試合ぶり先発のMF田中も「最後のチャンスと思っていた。自分の価値はゴールを決めること」と2得点を挙げるなど、チーム内の緊張感が首位快走に加速度をつける。前半戦17試合で勝ち点は44と、1シーズン34試合となってから前半戦の最多勝ち点新記録を更新。結束を深めながら、後半戦も上昇一途をたどる。【浜本卓也】