J1浦和レッズが、来季の監督候補としてJ2徳島ヴォルティスで指揮を執るリカルド・ロドリゲス氏(46)の招聘(しょうへい)に動いていることが24日までに分かった。

「知将」と呼ばれるロドリゲス氏は徳島で4季目。J2で2位タイの55得点、得失点差プラス28を記録。攻撃的なサッカーで、チームをJ2首位にけん引している。

浦和は現在、勝ち点45の9位。目標のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場へ残り4試合。同圏内の3位名古屋グランパスとの勝ち点差は10と厳しい状況だ。契約満了となる大槻毅監督(47)は、18年に成績不振で解任された堀孝史前監督の後を受け、育成ダイレクター兼ユース監督から暫定監督に昇格。その後、オリベイラ監督にバトンを渡したが、昨年5月に監督に就任。チームの苦しい時期を現場で見てきた。こわもてから発する激情的なコメントはチームを高ぶらせ、一体感を高めてきた。

クラブは慎重に功労者の後任候補の人選を進めてきた。現在流通経大でコーチを務める曹貴裁氏(51)に打診していたが、今月上旬に条件面のずれなどから立ち消えになっていた。得点力が課題の中、ロドリゲス氏に再建の白羽の矢が立ったようだ。

◆リカルド・ロドリゲス・スアレス 1974年4月3日。スペイン北西部オビエド出身。地元オビエド(現2部)のユースでプレーしていたが、17歳の時に大ケガを負い選手生活を断念する。大学でスポーツ科学の博士号を取得する一方、98年からオビエドでコーチ、03年からは3年間レアル・マドリードのメキシコアカデミーでディレクター兼監督に着任。欧州で指導者のキャリアを積み、11年夏にサウジアラビア連盟と契約し、13年1月からはU-17代表監督を歴任。17年1月から徳島の監督に就任した。