静岡・磐田で2次キャンプ中のJ2アルビレックス新潟は19日、同市での練習を打ち上げ、20日に開幕前最後の練習試合(対戦相手、場所は非公開)を行う。

来日2年目のアルベルト監督(52)は、「(高知からの)長いキャンプを通し、細部までこだわった練習ができたし、選手たちのコンディション調整もうまく進んでいる。まだまだ全てにおいてレベルアップは必要だが、開幕前のスタートとしては悪くはない」と総括した。

固い絆で結ばれた指揮官と選手が超攻撃的サッカーに磨きをかけた。ビルドアップ時には従来の短いパス交換に加え、相手を揺さぶるための長いサイドチェンジのパスを多用。攻撃のバリエーションを増やすことに着手した。守備では前線からのハイプレスの質を向上させ、攻守で相手を圧倒することを再確認した。監督は「既存の選手と新加入選手が融合し、昨季積み重ねた(戦術の)ベースの上に、さらに上積みすることができた」と満足感を漂わせた。

昨季は初めての監督業に加え、コロナ禍の影響による過密日程、負傷者続出でチーム編成に頭を悩ませた時期もあった。「さまざまな要因がありイライラしたこともあったが、選手たちの『成長したい』という姿勢が私を突き動かした。苦しい状況をともにしたことで、より絆は深まった」と明かした。今季の戦いに向けては、「『攻撃的サッカーで主導権を握る』という哲学はどんな状況でも譲れない。選手たちとこのスタイルを信じ、いいシーズンにしたい」と意気込んだ。チームは新潟に戻った後、27日の北九州戦(ミクスタ)に向けた最終調整に入る。【小林忠】