東日本大震災から10年になる「3・11」を前に、WEリーグのマイナビ仙台レディースが3日、仙台市若林区の東日本大震災慰霊碑を訪れた。

松田岳夫監督(59)らスタッフ7人と選手25人が初訪問。FW浜田遥主将(28)が選手を代表して献花した。震災遺構になった旧荒浜小学校も施設見学し、今秋開幕の新リーグに向けて、被災地チームとしての意義を共有。浜田主将は「被災地の気持ちを背負って明るいニュースを届けたい」と戦う姿勢を新たにした。

浜田主将は大阪・高槻市出身。JFAアカデミー福島の1期生として中学2年時から5年間、福島で学生時代を過ごした。特別指定選手を経て11年春、東京電力女子サッカー部マリーゼに入団した。だが、宮崎キャンプ中に発生した東日本大震災で休部に追い込まれ、福島に戻れぬまま、大阪高槻に移籍した。14年から昨季までベガルタ仙台レディースに在籍。初代主将として母体が変わった新チームを引っ張ることになり、「あの日から日常が変わった。復興は進んでも心の痛みは変わっていないと思う。たくさんの方々に支えられて今がある。節目の年にサッカーで結果を残したい」と初代女王を目標に掲げた。【佐々木雄高】