サンフレッチェ広島は前半3-1と2点のリードを守りきれず、2戦連続の引き分けで今季初勝利を逃した。

横浜F・マリノスとのアウェー戦で前半13分にFWジュニオールサントスがPKを決めて先制した。27分にはFKから連続シュートで最後はこぼれ球をDF東が押し込んで2点目。1点を返されたが後半ロスタイム9分、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定で相手のハンドが確認され、得たPKをドウグラスヴィエイラが決めて3点目と優位に進めた。

しかし、後半開始直後の9分に1点差に迫られると、流れは一変した。勢いに押し込まれる展開で22分に追いつかれ、そのまま何とか勝ち点1は手にした。

開幕戦のベガルタ仙台戦も、1点リードの後半45分に失点で勝ち点3を逃している。城福浩監督(59)は「いくつか課題があった。そこは修正していきたいが、アウェーで力のあるマリノスを相手に勝ち点1を持ち帰れることは評価したい」と強気に前を向いた。

前半に2度のVAR判定があった。ロスタイムの場面と東の2点目がオフサイドかどうか。いずれも広島に有利な結果となり、得点に結びつけたが、前半だけでロスタイム9分と時間を要した。城福監督は「自分たちに有利不利は関係なく、映像で見極めることで私はスッキリしている」と肯定的にとらえた。

事態を想定したわけではないが、試合前の両チームの合意で給水タイムをとらなかった。「連続したサッカーの時間を見せたかった」と城福監督は意図を説明。一方でVARで滞った時間があり、判定の速さも含めて今後の運営への課題も示した。