契約満了に伴い、今季限りで浦和レッズを退団する元日本代表DF槙野智章(34)が17日、オンラインで会見に臨んだ。槙野は12年1月に浦和に加入。17年にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇、18年には天皇杯優勝するなど、数々のタイトルに貢献。J1通算398試合出場。浦和では在籍10年間で312試合に出場し、DFながら32ゴールをマーク。今後は移籍先を模索することになり、動向が注目される。

会見の冒頭から涙はあふれ続けた。グッと堪えながら、約1時間、報道陣の質問に答えた。

一問一答は、以下の通り。

-埼玉のサッカー熱について

槙野 日本屈指のサッカー熱を持った町だと思います。サッカー熱、サッカー文化が全国で起きれば、入場観客数を含めたいい現象が起きると思います。勝った時は町の方が受け入れてくれるし、負けた時にも本当にサッカーが好きな人が多いんだなと感じました。浦和に来た当初は、さいたま新都心に住んでいたんですけど、マンションの住人含めて、何でああいう失点するんだと、時には大宮のファンと話したりすることもあって、クラブの好きなことをおかずにして、食べている。本当にこの町に来れて、このクラブに来れて幸せでした。

-通知があった時、現役を続けようと思うエネルギーとは

槙野 自分が出来る自信もあるし、やらないといけないことがピッチの中であると思うし、10年いてもやり残したことはたくさんあって、リーグチャンピオン、アジアの舞台に返り咲かないといけない使命もあると思っていた。

-違うユニホームを着ている姿が想像できない。退団発表時のリリースでは、埼玉スタジアムに戻ってきた時には大きなブーイングをしてくれと言っていたが

槙野 本音言えば、試合したくないすよ。違うユニホームを着てプレーする姿を見せないといけないんですけど、浦和相手に違うユニホーム着てプレーする姿は僕も想像つかない。それくらい難しい状況です。

-チームメート、サポーターにどんな姿を見せたいか

槙野 昔と変わらず、熱いプレーを見せたい。いろんな人が今回のリリースを受けて、僕に対する思いとか、ある意味注目していると思う。それをはね返すくらい元気なんだよ、と見せたいと思います。お祭り男なのでね。盛り上げないといけないし、持っていると思うので(ゴールは)狙いますよ。

-相当な覚悟を持って浦和に来たと思う。

槙野 いろいろありましたし、いろいろ言われましたけど、浦和のファンなくして成長できなかった。分岐点となるところも、W杯出場の意味でも成長させてもらいました、ウィーアーレッズのコールとか、浦和を愛するならの歌とか、サポーターがつくる景色は忘れられない。実力以上のものを引き出してくれた仲間がいるのは、本当に心強かった。

-奥さん、両親には

槙野 妻には通達受けて、すぐ報告しました。家族にも話しました。妻は僕がレッズでプレーする姿しか知りませんし、レッズでプレーする姿が好きと言ってくれていた。妻の家族も毎試合、応援してくれていた。みんな大好きなんですよ。レッズが。デートも、レッズの試合が条件だった。レッズで1試合2ゴール出来たらという条件を突きつけて、達成できたから、デートにこぎつけて、結婚できましたから。(おわり)

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