J2アルビレックス新潟は4日、元日本代表FW田中達也(39)が今季限りで現役引退すると発表した。今季出場のない田中は、5日のJ2最終節・町田ゼルビア戦に先発出場する。

山口県出身の田中は、東京・帝京高から入団した浦和レッズで切れ味鋭いドリブルを武器に大活躍。04年アテネ五輪に出場し、07年に日本代表にも選出された。国際Aマッチ16試合3得点を記録している。13年から新潟に加入していた。

田中はクラブを通じて「山口県の周陽スポーツ少年団でサッカーを始め、周陽中学校、帝京高等学校と進む中で指導してくださった指導者の方々や、日々切磋琢磨しながらトレーニングをしてくれた仲間たちのおかげで、プロサッカー選手になることができました。

浦和レッズで12年、アルビレックス新潟で9年。この21年間で自分を成長させてくれた、たくさんの監督のおかげで、夢のような素晴らしい時間を過ごすことができました。時には大きな困難にぶつかり、挫けそうな時もありましたが、共に戦ってくれたチームメイトやスタッフ、そして、声援を送り続けてくれたサポーターの皆さんの存在が、自分を何度も奮い立たせてくれました。

そして、自分を育ててくれた両親や自分をサッカーに導いてくれた兄、一番近くで一緒に戦ってくれた妻、パワーの源の子どもたちにも、とても感謝しています。

多くの方々のサポートのおかげで、とことんサッカーをやり続けることができた自分は本当に幸せ者です。何よりも、アルビレックス新潟のオレンジ色のユニホームを着て引退できることを、誇らしく思っています!皆さん、本当にありがとうございました」(原文のまま)とコメントした。

通算成績は、J1リーグ333試合66得点、J2リーグ55試合3得点、カップ戦64試合17得点、天皇杯22試合11得点、ACL8試合3得点。

15歳の娘・聖愛さんはアルビレックス新潟レディースU-18に所属し、今季途中からトップチームに飛び級で「登録可」となった。父娘で同じクラブのトップチームに所属するという珍事が話題となっていた。

◆田中達也(たなか・たつや)1982年(昭57)11月27日、山口県生まれ。東京・帝京高1年時に選手権準優勝。01年にJ1浦和入り。03年に自身J1リーグ戦初の2桁得点を記録し、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)ではMVPとニューヒーロー賞を受賞。04年にU-23日本代表でアテネ五輪に出場。05年に日本代表デビューし、国際Aマッチ通算16試合3得点。13年に新潟に移籍。167センチ、62キロ。