横浜F・マリノスは、新戦力の活躍でヴィッセル神戸に競り勝った。

直近の試合で2人の退場者を出した横浜は、大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ。高卒ルーキーのMF山根陸(18)は、先発に大抜てきされてプロデビュー。FW西村、パリ五輪世代のMF藤田、DF小池裕、さらには昨夏加入したFW宮市と、5人が横浜加入後初めて先発に名を連ねた。

前半14分にGK高丘のファインセーブで相手決定機を防ぐと、横浜に流れが傾いた。前半38分、小池裕の左CKに西村がヘディングで合わせて、横浜が先制点を奪った。

後半は1点を追う神戸に何度も攻め込まれたが、高丘を中心に守り抜いた。すると後半ロスタイム5分、カウンターから西村がDF2人をかわして試合を決める追加点を奪った。

マスカット監督は「たくさんいいところが見られた。ナーバスな時間帯もあった中で、あれだけのパフォーマンスをしてくれたことを誇りに思う」と、ピッチに立った選手をねぎらった。

高卒ルーキーの山根は、広い視野でボールを展開したり、球際の激しい守備でピンチを防ぐなど、終始落ち着いたプレーを見せた。指揮官は「日々の練習から彼のプレーを信じることができなければ、こうしてピッチに送り出すこともない。彼を信じてピッチに立たせた」と取り組みの姿勢をたたえ、「周りの選手が彼を助けて、うまくパフォーマンスできるようにしてくれた。ご家族も誇りに思うと思う。素晴らしいプレーを思い切り表現してくれた」と目を細めた。【杉山理紗】