首位のヴィッセル神戸が、アウェーで浦和レッズに劇的勝利した。

終了間際のFW大迫勇也(33)が無人の浦和ゴールに決めた決勝点は、GK前川黛也(29)の好判断から生まれた。

1-1の後半ロスタイム、浦和が右サイドからのFKから中央にクロスを送ると、攻め上がっていた浦和GK西川周作(37)と入れ替わるように前川がキャッチ。すかさず前線に残っていた大迫に送り、勝負が決まった。

その場面を振り返り、前川は「西川選手が上がってきてるのはわかったんですけど、サコくん(大迫)が1枚残ってるっていうのは分かっていなかったけど、取った後のカウンターは常に意識している。顔上げた時にサコくんがいたので、そこを狙って蹴りました」。急いで蹴ったパントキックは「無回転気味で、思っていた軌道と全然違った」というものになった。それでも受けた大迫は「(前川のキックの軌道は)慣れてるんで(笑い)」と落ち着いてコントロール。前川のアシストによるゴールを決めて、勝利をもたらした。

この日の前川は1失点こそしたものの、後半1分に守備ラインの裏に抜けてきた浦和MFエニカット・パンヤ(24)のシュートを右足でセーブ。同42分にもFKから裏に向けたMF大久保智明(25)の左足ボレーを抑え、2度の決定機を防ぐ活躍で、攻守に貢献した。

13日からは日本代表活動に参加する。これまで2度選出されながら、A代表キャップはゼロのままの前川にとって、代表戦出場は悲願。「やっぱり勝って代表に行けるってのはすごくプラス。次こそは試合に出たいと思ってます」。前回代表離脱の原因となった左手小指の痛みもほぼ癒え、心身ともに良い状態で臨める前川は、試合での活躍を楽しみにさせる存在として代表に合流する。【永田淳】