東地区4位に付ける東京ヴェルディが、強豪との連戦を迎える中、チームの大きな成長に手応えを感じている。
明治安田J1百年構想リーグの第6節でMUFG国立で浦和レッズと14日に対戦。攻守で相手を上回り、エースFW染野唯月の挙げた得点で1-0と勝利した。中3日で迎える次節(18日)は川崎フロンターレをホーム味スタに迎える。城福浩監督(64)は16日、東京・稲城市の練習場で取材対応し、チーム状況などを語った。
今季初の連戦となる中、大事なポイントについて問われた中でこう語った。
「周りの見方がどうか分かりませんけど、我々はすごく手応えのある試合ができています。ビッグチャンスも作れているし、その手前までも行けている。これを積み上げていくっていう選択もあるので、これは準備をできている選手にチャンスを与えること、選手層を厚くしていくことだけに偏らないようにしたい。とにかくチームとして継続していくものと、メンバーの選手層を厚くしていくっていう両方をトライできるといいかなというふうには思っていますし、一昨日やれたいい部分がさらにもっと頻度を高く出せるような、そういう準備はしていきたいなと思います」
次戦に向けて課題をしっかり洗い直した。浦和戦を見返し、選手と共有した部分は「サイドチェンジをしている時の準備」だという。
「例えば相手陣に入った時の攻撃っていうのは、取った瞬間にすごくいいポジションを取れてる時はいいけれども、もっといいポジションを取れればそこまで急がずに相手にボールを渡すことがないのに、その準備が遅い」と指摘する。
ゆえに「ものすごい早いタイミングで勝負球を出してしまっている。数的不利な状況で決定的なシーンでもないのに走り出してる1人に対してボールを供給するような状況にしないことが、ボール持ってる選手がいくつかの選択肢ができるようにすることが、相手陣でサッカーをするってことに繋がると思う」
あとは守備について「受動」でなく、「主導」にするということ。どれが受動で、どれが主導か、1つ1つの場面を取り上げ、選手との共有を図った。
川崎Fは今季5試合(1試合未消化)を終えて、1勝2PK勝ち2敗の勝ち点7で6位。東京Vが3勝1PK勝ち2敗で勝ち点11の4位だけに、出遅れた感がある。
それでも川崎Fの強さを実感している城福監督はこう話した。
「良くないと言いながらも勝ち点をしっかり積み上げられるのが川崎の強さなんですよ。今確立している途上なのかなってみんな思ってるかもしれないけども、その中で勝ち点を取ってるっていうのは強いって証拠なんです。しかも(鹿島に0-1と)負けた次なんで、絶対負けられないっていう状況で来るでしょうから、相当もともと力があるチームがそのメンタリティーできたら、我々が受けてしまったら、あるいはちょっと浮ついた状況でゲームに入ったら、これはもうコテンパンにやられると思うので、我々はしっかり自分たちを見つめて、やれたこととやれなかったことっていうのをこう詰めていく。そこに尽きると思います」
相手の守備をまとめているのは、昨季まで東京VのDFリーダーだった谷口栄斗だ。城福監督のやり方を知り尽くす“愛弟子”が、今度は壁となってくる。
そんな谷口について、城福監督はこう話した。
「彼の今の発信力も含めても、おそらくチームへの闘争心であるとか、今度の試合における心構えっていうのは、川崎にとってはポジティブなものをもたらすと思う。それこそが谷口栄斗だと思うんでね。なので我々はもうフロンターレが一番インテンシティの高い状況、一番調子のいい状況を想定して準備をして臨まないと、本当に痛い目に遭うかな」
ぎらついた目力をより強め、警戒心をあらわにした。
チームの成長には大きな手応えをつかんでいる。一方で慢心につながらないよう、厳しく選手たちの背中を押し続けるのもまた「JFK」と呼ばれる孤高の指揮官のマネジメント。浦和に続く川崎Fという大きな相手が、ヴェルディにより強い闘争心をもたらしそうだ。【佐藤隆志】



