パリ・サンジェルマン(フランス)が初の決勝進出を果たした。3-0でライプチヒ(ドイツ)を下した。準々決勝では出場停止だったディマリアが全得点に絡む活躍。11年から「金満クラブ」として、多くのビッグネームを獲得しながら届かなかった欧州王座へ、あと1勝となった。フランス勢の決勝進出は04年準優勝のモナコ以来、優勝なら93年マルセイユ以来2チーム目となる。23日の決勝でリヨン(フランス)-バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)の勝者と対戦する。

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経験の差が出た。パリSGは選手の格や技術と同時に試合運び、駆け引き、決勝への執念で上回った。ドイツ人のトゥヘル監督は「戦術は大きく変えていない。ネイマール、ディマリア、エムバペの加速力を生かしてボールをキープする。我々のスタイルを貫いた」とし、油断がなかったことを喜んだ。

11年にカタールの投資ファンドに買収されて以降、大型補強を重ねて国内敵なしに。イブラヒモビッチやベッカムも在籍した。17年夏にネイマールを約290億円(当時)で獲得し、エムバペも続いた。一方で欧州CLでは16-17年の決勝トーナメント1回戦でバルセロナに第1戦で4-0の大勝も、第2戦で1-6で大逆転され敗退。“内弁慶状態”もあり、どうしても主役になれなかった。やっと手にした決勝切符にディマリアは「歴史をつくるためここに来た。決勝まで、よく眠れないよ」と興奮を隠さなかった。

長く主将を務めてきたDFチアゴシウバが今季限りで退団する。ハッピーエンドにしたい。欧州王者となれば、コロナ禍の異例のシーズンだが「5冠」の偉業達成となる。