[ 2014年2月14日8時44分

 紙面から ]<ソチ五輪:アイスホッケー:日本0-4ドイツ>◇13日◇女子1次リーグ

 「スマイルジャパン」が涙に暮れた。日本は世界ランク7位のドイツに完敗し、3戦全敗で終えた。11日のロシア戦で敗れて準々決勝進出を逃し、メダル獲得の可能性が消滅。集中力の持続は難しく、五輪初勝利はならなかった。今後は16日の5~8位決定予備戦などで、初勝利と1つでも上の順位を目指す。

 ゴールが遠い。ドイツより5本多い30本を放ったが、得点は奪えなかった。逆に第1P(ピリオド)に先制されると、第2Pは開始48秒で追加点を献上。第3P終了間際にも立て続けに2点を奪われ、0-4と大敗した。

 今大会3試合で、得点はわずか1点。数的優位のパワープレーでも得点を奪えないなど決定力不足は深刻だ。FW大沢ちほ(22=三星ダイトーペリグリン)主将は「この1年で得点力の課題は解消しつつあったが、レベルの高い相手だと簡単に点はとれない。もっと泥臭くゴール前にパックを集めるしかない」と言った。

 試合後は、ふがいなさから目を赤くする選手が多かった。1度引退しながら復帰してソチの舞台を引き寄せたFW久保英恵(31=SEIBUプリンセスラビッツ)は「このままでは終われない」と大粒の涙をこぼした。このままスマイルなくして終わるわけにはいかない。【田口潤】

 ◆五輪の女子アイスホッケー

 98年長野五輪で正式種目となり、開催国枠で出た日本は5戦全敗で最下位だった。リンクの大きさや基本的なルールは男女同じだが、女子は激しく体当たりする「ボディーチェック」がルールで禁止。カナダと米国が絶対的な2強で、10年バンクーバー五輪までカナダが3連覇。ソチ五輪には8チームが出場した。