<世界陸上>◇23日◇ベルリン五輪スタジアム

 日本選手団監督を務めた高野進・日本陸連強化委員長は23日、北京五輪の惨敗を受けて低めに設定した目標の「メダル1、入賞6」をメダル数で上回る「メダル2、入賞5」となった結果について「数字的には目標をクリアした。世代交代して苦戦を覚悟してきたが、全体的に合格点」と総括した。

 大会最終日で女子マラソンの尾崎好美(第一生命)が銀メダル、男子やり投げの村上幸史(スズキ)が銅メダルを獲得。高野委員長は「村上のメダルにはびっくり。伝統を継承した男子400メートルリレーの4位入賞、1万メートルで7位入賞の中村友梨香(天満屋)の頑張りも好ムードにつながった」と評価。一方で「自己新を出した選手は4人。課題を残す選手も当然いた」と男子400メートル障害や跳躍に奮起を促した。

 3年後のロンドン五輪への第1歩と位置付け、選手団の約半数が初代表で経験を積んだ。「ボルトはすごいし、ケニアやエチオピアの長距離も圧巻だが、全体に日本が置いてきぼりにされたわけじゃない」と話した。