花の2区(23・1キロ)で学生最強ランナー駒沢大(駒大)・田沢廉(4年=青森山田)が、最後の最後に振り切られた。

2位でタスキを受け、前半は中央大(中大)・吉居大和(3年=仙台育英)に先を行かれる。12・3キロ地点で抜き返して単独トップに立ったが、得意ではないという権太坂に入ってから苦しい表情に。残り100メートルの最終盤、吉居の猛スパートに屈した。3秒差の2位で3区へ渡した。

中盤以降は2位に上がってきた青山学院大(青学大)・近藤幸太郎(4年=豊川工)との勝負だった。追走車両の大八木弘明監督からは「近藤とお前の戦いだからな!」とのハッパをかけられた。

昨年は、その大八木監督以来36年ぶりとなる駒大2区区間賞を獲得。箱根ラストランの今年、田沢が出雲駅伝、全日本大学駅伝に続く3冠へ導くつもりだったが、個人記録は1時間6分34秒で区間3位だった。

田沢は1万メートルで日本人の学生歴代最高記録(27分23秒44)を持ち、昨夏の世界選手権(米オレゴン州)に出場。結果は20位(28分24秒25)だったものの95年渡辺康幸、07年竹沢健介、13年大迫傑(いずれも早大)に続く、同種目で4人目の大学生日本代表となっていた。

学生界を代表するエースだけに、希望の3区ではなく2区を任された。山に苦しめられたが、意地で1位チームとの差を1区9秒差から3秒差までは縮めた。

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