<高校ラグビー:長崎北陽台34-19秋田中央>◇28日◇1回戦◇花園

 秋田中央が、最後まで諦めない粘りの姿勢を貫いた。開始1分、相手BKの早いパス回しに対応できずに失点。12-34と大きく引き離された。それでも後半28分、SO冨樫玄主将(3年)が中央にトライ。その後も攻め続けながら敵陣内で試合を終えた。

 8月には、NO8だった山内健太郎さん(享年17)が海水浴中に死去。山内さんの遺影もベンチ入りし、“先発16人”で戦った。山内さんのポジションを引き継いだNO8池端鉱(3年)もトライを決めた。冨樫主将は「相手の攻撃を止め切れませんでした。でも最後まで粘り強く戦えたことは報告できます」と涙で話した。

 中学までサッカー部だった阿部康平(3年)も2ゴール。双子の兄健太(秋田・西目3年)は、全国高校サッカー選手権で31日に山陽(広島)と対戦する。阿部康は「頑張ってほしい」とエールを送った。【佐々木雄高】