柔道の世界選手権(28日開幕、ブダペスト)女子57キロ級代表の芳田司(21=コマツ)がイメチェンした。

 25日、成田空港から出発。チェックインカウンターにマッシュルームカット姿で現れた。これまでは肩にかかるぐらいのボブカットだったが、10センチ程度切り、後頭部を刈り上げたニューヘアー。「スッキリしたくて切りました。周りから『キノコヘア』とかいじられます。特にこの髪形を意識したわけでなく、切ったらこうなっていました」と笑みを見せた。

 12年ロンドン五輪金メダルでリオデジャネイロ五輪後、休養に入っている松本薫を追う1番手。得意の内股を駆使して勝利を重ねてきた。「メンタルが弱い」と自己分析して、初の大舞台は「これまでの中で一番大きな大会。いろいろ考えて緊張しています…」と心境を語った。

 この日は当初、コーチと2人で移動予定だったが、直前で同じ所属で男女混合団体戦女子57キロ級代表の宇高菜絵(32)も同行することになった。「頼りになる先輩がいてくれて心強いです。柔道の時はライバルだけど普段は別。かわいがってもらっています」。写真撮影前には、互いの髪を確認し合うなど仲の良さを感じさせた。

 世界選手権での勝利のカギは技術以上に「気持ち」と考える。「悪い時は柔道が小さくなる。最後まで攻めて、決めるところで決める。覇気を出して大きな柔道をしたい」。闘志を内に秘めた芳田が初の世界女王を目指す。