バドミントン女子シングルスで16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)銅メダルの奥原希望(23)が27日、都内で会見し、「プロに転向する決意をしました」と19年1月からのプロ転向を報告した。「リオデジャネイロ五輪が終わった後にから東京五輪を考えたときに、日本代表として海外の試合に専念できないかを考えました。日本代表としての活動が250日以上があり、その上国内の試合に出ることはけがの多い私にはリスクだなと思いました」。12月末で日本ユニシスを退社することを5日に発表し、19年1月からの所属はメーンスポンサーの太陽ホールディングスとなる。20年年末までの2年契約。

埼玉・大宮東高卒業後から所属した日本ユニシスへの思いには、言葉を詰まらせた。「高校卒業から6年間、たくさんのけがをしても変わらずサポートを続けてくれた日本ユニシスには感謝の気持ちでいっぱいです」。目を潤ませながら、「本当に日本ユニシスは日本トップの最高のチームだった。でも、やはり東京五輪に向けてけがをすることはどうしても避けなければならなかった。練習環境もすべて東京五輪のために準備したいとの強い思いがあって、このような決断に至りました」。

19年1月からの練習拠点は東京・江戸川区にあるヒューリックの体育館を使用する。リオデジャネイロ五輪でもコーチを務めた佐藤翔治氏(36)と20年年末までのコーチ契約を結び、指導を仰ぐことになる。「A代表で佐藤コーチの指導を受けて、少しずつ強くなっている実感がしていましたし、佐藤コーチにプレー面でのアイディアをもらうことが私にとって力強く心強いサポートになると思いました」。佐藤氏はNTT東日本のコーチとの兼任となる。

東京五輪に向けて、「(バドミントン界では)前例のない個人活動に専念をする環境に不安な気持ちもありますが、東京五輪に向けてやることは変わりません」と決意も新たにし、「太陽ホールディングスの名前を背負って、思い切り東京五輪に向けて個人活動に専念していきたい」と新たな出発に笑顔も見せた。