18年全日本女王の坂本花織(19=シスメックス)が今季初戦でつまずいた。

SPの新プログラム「ノールーツ」で挑むも、2本のジャンプミスで58・62点の6位。12日のフリーでは、習得中のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は跳ばずに逆転を狙う。18年世界選手権銀メダルの樋口新葉(18=明大)は体調不良が響き、48・92点の15位と出遅れた。

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演技終了後、坂本は悔しがるように天を仰いだ。冒頭の3回転の連続ジャンプは着氷が乱れ、得意の3回転ループは跳んだ瞬間に回転がほどけて転倒。「久しぶりの試合で緊張して足が震えた。練習でもやっていたミスが出た。ループのミスは予期せぬ失敗。練習以上のものはできないんだな」と反省。アイスショーなどで既に滑っていたプログラムだったが、試合との違いをあらためて感じる演技となった。5位だった3月の世界選手権以降、世界で戦うためにトリプルアクセルの練習に着手してきた。成功率はまだ高くなく「ちょっとやめようと思う」とフリーでは見送る予定。「明日は集中して自分の最善を尽くせるようにしたい」と意気込んだ。