レバンガ北海道が開幕3連勝を飾った。今季B1に再昇格した島根スサノオマジック(西地区)を75-71で下した。

前半を33-31で折り返すと、第4クオーター(Q)残り1分を切って5点差以内の一進一退の攻防。最後は残り10秒で新加入の司令塔・橋本竜馬(31)が「リングが見えない」状況から2点シュートを執念で沈めて、勝利を引き寄せた。

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最後は、勝利への嗅覚だった。73-71と2点差の第4Q残り10秒。橋本が体を回転させながら相手守備をかわして、放ったシュートがリングに吸い込まれた。その瞬間、3連勝を確信した2439人のファンの歓喜が会場中に広がった。倒れ込むほど体勢を崩しながら決めたミラクルシュート。「リングが見えてなかった。入ってくれと思って打ったが本当に入って良かった」と目を丸くした。

Bリーグ発足以来、3季連続で地区優勝を経験した新加入の司令塔にとって、勝利こそがチームを変えていく原動力になると信じている。第4Qはマーキース・カミングス(30)が退場し、ゲームメークする立場として責任を感じた。「最後自分がシュートを打つのが責任だった」。なりふり構わず白星をつかみ取る姿勢が勝利を引き寄せた。

加入して3カ月。「自分は強豪チームといわれるところで戦ってきた。それを伝えるためには、勝っていくことが必要」と言い続け、「たくさんの人間を生かすのがストロングポイント」と役割は果たしてきた。第3Qはカミングスが10得点、マーク・トラソリーニ(29)が9得点。開幕節で連勝に導いた新旧エースの得点パターンを、司令塔として機能させた。

33-31で折り返した前半はシュート精度が38・5%と低調。試合を通してマイボールを失うターンオーバーは相手を3つ上回る18とミスもあった。終盤までもつれる展開に、内海知秀監督(60)は「自分たちのバスケを表現したかったが向こうのチームもアグレッシブにきていた」と、相手のプレーをたたえた。12日も島根と対戦する。昇格組に快勝とはならなかったが、1つずつの白星を積み重ねていくことに意味がある。【浅水友輝】

▽内海知秀監督(60)たくさんのファンの方々が応援してくれて、我々も自分たちのバスケを表現したかったが、向こうのチームもアグレッシブにきていた。

▽橋本竜馬(31)少し押される結果になったが、勝つことが出来て良かった。(4点差に広げる第4Q残り10秒の2点シュートは)観客の皆さんが入れてくれたシュートだった。