日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長が、大会を総括した。

男子で8位と苦しんだ宇野昌磨(21=トヨタ自動車)について「やっぱりフィギュアスケートにコーチは本当に必要だなと感じる。早く軌道修正できたら。1日でも早くコーチがついて、微調整が必要なんだなというのは、あらためて思ったし、本人も思ったと思います」とメインコーチ不在で臨む状況に言及した。

得点発表を待つ「キス・アンド・クライ」で宇野が1人で座っている点については「6分間練習から誰もいないというのは、やっぱりそれは良くないと思ったので、宇野くんが出るところはチームがサポート。キスクラは日々、コーチと積み重ねてきたものを出す場所だと思うので、帯同だけで来る人間が座るべきじゃないと思っています。もちろん信頼関係があって来ていますが。コーチと選手の聖地だと思っていますが、近くにはいてあげたかったです」とそばから見守った。

女子は坂本花織(シスメックス)樋口新葉(明大)白岩優奈(関大KFSC)が表彰台に立てず、12月のGPファイナル(イタリア・トリノ)進出は、いずれも厳しい立場となった。「ロシアの子たちと(同じ)土俵に乗るには、最低(4回転が跳べない)ショートプログラムで差をつけて、フリーをパーフェクトにするしかない」。次戦は第4戦中国杯(8~9日、重慶)となり、男子は田中刑事、女子は宮原知子、本田真凜が出場する。(松本愛香通信員)