フィギュアスケート女子で昨年末の全日本選手権7位の新田谷凜(22=中京大)が現役続行を決めた理由を明かした。21日に大阪府内で公開された全日本シニア合宿に参加。昨季限りで現役を引退することを表明していたが、1月のインカレに向けた練習中に足を骨折し、出場を断念。引退試合と決めていた2月下旬の愛知県選手権もエントリーできず、その後にツイッターで現役続行の決意をつづっていた。

以下、一問一答

-この強化合宿、どのような気持ちで?

シニア合宿に参加させていただくのは初めてで、緊張した気持ちはあったんですけど、表現の練習は3年ぶりぐらいに受けたので、いい合宿にして還ろうかなと思います。合宿くらいの時しかプログラムチェックがないと思うので、ジャッジさんからみたプログラムの仕上がりを確認してもらったり、レベル、スピンを確認してもらえるのは、なかなかないので、そこが重要と思っています。

-新型コロナの影響は?

全く氷に乗れなかったのは緊急事態宣言が出ていた間、1カ月半くらい。その前に、去年の年末に骨折した時は2カ月くらい休んでいたので、その時に比べたら、自分で家で練習できましたし、あの時に比べればだいぶ楽、というか、動けたので。(けがは)もう大丈夫です。

-新しいトレーニングは?

家でできることは限られるんですけど、去年のシーズン中にやっていたことを早めにしたかな。

-スケートに対する思いの変化は?

骨折した時に現役続行を決めたので、まだその時は続けたいし、まだ頑張れると思って決めたんですけど、骨折の後に最初に氷に乗った時には、もとの状態に戻せるかなと。コロナもあって。でも練習も楽しかったですし、跳べないなりにも初心に帰るじゃないですけど、スケートが好きなんだなとあらためて思いました。

-プログラムは?

SPは去年と同じで「レッド・バイオリン」で、フリーは「ブラックスワン」です。どちらも樋口美穂子先生です。去年は全日本の時に後半に3回転-3回転を入れる構成にしたんですが、今年はシーズンの最初から、後半に3回転-3回転を入れる構成になってます。

-北京五輪のプレシーズンになるが?

毎日ですが、去年の今ごろを思い出して、どれぐらいできていたかを思い返して、去年の自分よりは、と思いながら毎日過ごしている。去年の自分に勝つことが目標なんですけど、具体的な点数や順位とかは考えていないです。

-SP、フリーに込められた思いは?

SPは継続。曲は同じでも、雰囲気を全く変えたいという気持ちがある。振り付けを先生に所々変えてもらったり、去年と全然、違うなと感じ取ってもらえれば。フリーは初めてバレエ曲。がっつりではないけど、やりたかったジャンルなので。難しい、やったことのない動きがたくさん入ってますが、、皆さんの心に残るような曲だと思うので、演技でも出せていければなと思います。

-現役続行の決意について?

全日本が終わってすぐはいいかなと思ったんですけど、スケート好きなので続けたいという思いはあったんですけど、これだけのいい演技ができたなら、いま辞めた方がいい、という思いもあったんですけど、その後に骨折があって。ゆっくり考え直す時間ができて、辞めて後悔しないかとか考えて、家族に言ったら、「続けたければ頑張った方がいい」と。自分の中でも去年より頑張れると思った。

-強化指定については?

2年前、全日本の時に強化選手を外れた時は、もう戻ることは難しいのかなと思ったので、純粋に戻れてうれしかったです。

-これだけは今季、達成したいことは?

去年の自分に勝つこと。それがハッキリした目標です。毎日毎日、去年の自分に勝ったんだ、とか思えるように。

-昨季の全日本(7位)を振り返って?

順位とか点数を気にしないで臨んだら、スケート人生で1番楽しかった。その結果、自己最高の点数と順位が出て良かったです。