18年全日本ジュニア女王の横井ゆは菜(20=中京大)が、こん身の65・18点をマークした。

冒頭の3回転ルッツ-3回転トーループを決め、ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)も成功。基礎点が1・1倍となる最後の3回転フリップも降りた。国際スケート連盟(ISU)非公認記録ながら、自己ベストの65・09点を上回る高得点。演技を終えると豪快に右の拳を振り下ろし、思いっ切り喜んだ。

-ガッツポーズの理由は

横井 「やってやった」というよりは「ミスせず終えられて良かった」と。この結果でトップで戦うには、まだまだなんですけど、今季のこれまでの自分よりも、いい演技ができたので。克服できた、引きずっていたものを取っ払えた気がしたので、ガッツポーズしてしまいました。

-演技は

横井 ジャンプが全部100点満点ではなかったんですけど、練習でもミスが多かったので、そういうことを踏まえて言うと、今回は良かった…というか上出来だなと思います。いろいろなインタビューでも後ろ向きな発言が多くて、応援してくれる方々をハラハラさせてきた。今日の演技なら、ホッとしていただけるのではと思います。

-フリーに向けて

横井 たぶん(最終)グループの1番になるかなと思うので、後に出てくる選手たちが素晴らしいので、その選手たちの演技も楽しんでもらえるように、次につなげるという意識で。いい演技を最初にしないと、盛り上がりに欠けてしまう。なので、ミスをしたとしても、それが気にならないぐらいの思い切った演技をしたいと思います。

-良かった理由は

横井 ここに向かうまでは気持ちが落ちてしまっていて、やる気が自分にはないんじゃないか、と思ってたんですけど、母には相談していて。でも先生には伝えていなくて、月曜日に初めて先生に相談したら「もし無理だったら棄権でもいいよ」と。でも、私の中では諦める勇気がなかなかなくて、ここに到達するまでに気持ちが落ち着いてきたので。みんな心配してくれて、何とか前向きな気持ちになりました。今朝、クラブの小さい子たちからの応援メッセージも見て、力になりました。やっぱり私が結果を残していかないと手本にならないと。

-鈴木明子さんから「乗り越えるべき課題」として与えられたようなプログラム

横井 どうしても力が入ってしまう。明子さんも、なかなかうまくいかないのを察してくれて、指摘というよりは、技術的な指導というよりは、私が自信を持てるような言葉をかけてくれました。

-その言葉とは

横井 私が落ちている時に思っていたことは、私はけがだったり、大きな障害がないのに、ただうまくいかないというだけで悩んでいて、甘えていると感じていた。でも「ゆは菜には、ゆは菜の苦しみがあるんだから。私の悩みなんて、と思わなくていい」と。人それぞれなんだなと思えるようになりました。