全日本柔道連盟は30日、体重無差別で争う全日本選手権(12月26日、東京・講道館)の組み合わせを発表した。

これまで「推薦枠」は前年の決勝進出者や五輪・世界選手権覇者らに限られていたが、今大会は東京五輪代表や補欠、19年グランドスラム(GS)大阪大会優勝者らに対象を拡大した。 最軽量級で異例の挑戦となる18、19年世界選手権60キロ級銅メダルで身長156センチの永山竜樹(24=了徳寺大職)は、1回戦で90キロ級の河坂有希(32=愛媛県警)と対戦する。勝利すると、2回戦で五輪100キロ級補欠の飯田健太郎(22=国士舘大)と当たる。身長差は32センチ、減量前の体重差は35キロある。

66キロ級時代に五輪2大会銅メダルで73キロ級の海老沼匡(30=パーク24)は、1回戦で初出場の100キロ級鈴木直登(東海大)と争う。勝利すれば、2回戦で前大会準優勝で12回目の出場となる「全日本の名物おじさん」こと、90キロ級の加藤博剛(35=千葉県警)と激突する。

大会2連覇を狙う五輪100キロ級代表のウルフ・アロン(24=了徳寺大職)は初戦の2回戦で、五輪81キロ級補欠の藤原崇太郎(22=日体大)と田中大貴(28=日本製鉄)の勝者と対戦。その他、五輪90キロ級代表の向翔一郎(24=ALSOK)や同補欠の長沢憲大(27=パーク24)、16年リオデジャネイロ五輪100キロ級銅メダルの羽賀龍之介(29=旭化成)、今年2月のGSパリ大会で100キロ超級五輪2連覇の“絶対王者”ことテディ・リネール(フランス)を破った影浦心(25=日本中央競馬会)らも出場し、例年以上に注目を集めそうだ。

東京五輪100キロ超級代表の原沢久喜(28=百五銀行)はエントリーしなかった。今大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月から延期となり、会場も日本武道館から講道館へと変更された。