ショートプログラム(SP)2位の櫛田育良(いくら、13=木下アカデミー)が逆転優勝を果たした。

フリー2位の120・67点を記録し、合計183・47点の高得点。26年ミラノ・ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指す13歳は「自分でもびっくりして、すごくうれしいです。1位になると思っていなかったのでびっくりしました」と振り返り「将来的には五輪で金メダルを取ることが目標です」と初々しい表情で思いを口にした。

昨季はペア競技の練習にも励んだが、6月からはシングルに専念。2月下旬に左すねを骨折し、再び滑り始めたのは4月上旬だったというが、この日はルッツ-トーループの連続3回転などジャンプを全て成功させ「(ペアで)体幹が鍛えられたのでジャンプに生きている」と笑顔を見せた。

同じ木下アカデミーでは1学年下で4回転ジャンプを跳ぶ島田麻央(12)らと切磋琢磨(せっさたくま)し、自身もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の練習を始めた。今季は全日本ジュニア選手権(11月19~21日、名古屋)で上位に入ることで、日本最高峰の舞台である全日本選手権(12月22~26日、埼玉)が見えてくる。今季の目標を問われ「全日本に行くことです!」と力強く言い切った。【松本航】