第3戦イタリア大会6位の友野一希(23=セントラルスポーツ)が自己ベストを大きく更新した。95・81点をマークしてガッツポーズ。首位発進という結果もついてきて「しっかり自分のマックスでやれば95くらいは出せるかなと思っていた」と笑顔を見せた。

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冒頭の4回転トーループ-3回転トーループの2連続ジャンプから4回転サルコー、トリプルアクセル(3回転半)まで全て成功。昨年の4大陸選手権(韓国)で記録した88・22点を塗り替えた。イタリア大会からは11・90点も伸ばし、修正力の高さを見せた。

それでも「(吐くほど緊張したと話していた)イタリア大会と同じくらい…いや、それ以上に、たくさん練習を積み重ねてきた分、緊張した。ジャンプの出来的には、トーループ以外はあまり良いものではなくて…。演技も良くなかった」と反省した。

一方で「95点は大きな収穫」と手応えもつかみ「朝の練習も良くなくて、直前まで不安の方が勝っていたんですけど、客観的に見て落ち着いてはいたので。たくさんやってきたことが成果として出たのかな。練習してきて良かった。もっといいプログラムができれば100点近くいく可能性が見えた」と振り返った。

100点までの改善点としては「サルコーとアクセルが少し詰まってしまったので。もっともっと、いいジャンプが跳べると思っているので。演技も緊張で萎縮していたし、ステップもあまり。全体的に緊張していたので、もっと伸び伸び滑ることができれば下の点(演技構成点)も出るのかな」。自身への期待を膨らませた。

SP首位で迎えるフリーに向けては「誰よりも練習してきた自信があるので、練習してきたことを出せるように。あとは思い切ってやるだけ。自分のために、積み重ねてきたものをやるだけ。しっかり自分の喜べる演技ができたらいい」と好SPを自信に、闘志を燃やした。【木下淳】