過去5度の優勝を誇るBシード国学院久我山(東京第1)が、復活ののろしを上げた。

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4大会ぶり42度目の花園初戦で、鹿児島実に59-14で勝利。先発FW8人中5人が100キロ超えと大会屈指の強力FWが引っ張り、9トライを挙げた。元日の3回戦は佐賀工戦となり、24大会ぶりの頂点を狙う。2回戦から登場したシード13校は全て勝利。3連覇を目指すAシード桐蔭学園(神奈川)は64-0で昌平(埼玉)を圧倒した。

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国学院久我山伝統の紺ジャージーが破れそうな勢いだった。後半3分に初トライを許し、38-7で迎えた後半11分。BKラインに参加した112キロのプロップ杉本主将が防御裏でパスし、隣から106キロのロック荒川が突っ込んだ。1人を引きずり、振り払ってダメ押しトライ。強風も関係ないフィジカル勝負で圧倒し、就任5年目の土屋監督は「この子らにとっては初出場みたいなもの。勝った事実が一番大切」と評した。

4大会ぶりの花園だが、本気で頂を目指す。杉本は1年時から朝400グラム、昼夜700グラムのご飯を平らげた。1日5~6合の計算となり「最初は全然食べられなかった」。体重は1年時から約17キロ、周囲のFWも1人15~20キロ増えた。今夏の合宿では花園準優勝4度の御所実(奈良)などを破り、当初8強だった目標を全国制覇に上方修正した。

栄光の歴史は受け継がれている。杉本は8歳上の兄悠太郎さんが12年度に花園4強入り。その姿に憧れて国学院久我山を目指した。「久我山の強かった時代を取り戻したい。あのかっこいいジャージーをイメージし、そこを追い求めたい」。次戦はBシード佐賀工戦。東の強豪は、年明けも花園で暴れ回る。【松本航】

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