フィギュアスケート男子の14年ソチ、18年平昌オリンピック(五輪)2連覇王者で、先月プロ転向を表明した羽生結弦さん(27)が10日午前、仙台市内で公開練習イベント「SharePractice(練習共有)」を実施し、公式YouTubeチャンネル「HANYU YUZURU」でライブ配信した。

ウオームアップから氷上練習まで。約2時間の配信で同時視聴回数は10万回を超えた。

 

練習後の取材での主な一問一答は以下(<2>から続く)。

 

-4Aはプログラムに入れるのか

羽生 できればやっぱりプログラムの中で跳ぶ機会があったら。でもまだその確率になっていないし、今日もやったけど、頑張ってまだ全日本の4回転半くらいにしかなっていない。足首の方と、左足にかなり負担がかかるジャンプなので。全日本の頃よりも左足もいいし、右足首も良くなっているから挑戦できているので、これから平昌五輪の経験やそれまでの経験で学んだことを生かしてもっとうまくなっていきたい。

 

-プロになって感覚は違うか

プロとして活動していくときに競技と違うなと思う点はある。例えば6分間練習やって1個のプログラムやって終わりではなく、点数つけてもらうためのスケートではなく、皆さんに見ていただけるプログラムをやっていかないし、それプラス競技よりもさらに、今日の「SEIMEI」じゃないけど、ギアを1つ上げたような演技をしないといけない。練習見ていて思ったと思うんですけど、もっときついです。でもぜひぜひ、新しいショーを組み立てようとするときも本当にきついなと思ってやっているけど、レベルを落とすことなく最後までやり切りたい。新しいショーの形。これからの自分自身の瞬発力的な高さも期待していただきたい。

 

-心境とジャージーのデザイン

羽生 まずジャージーのことは、これから改めて出発するときに新しいジャージーつくろうと急きょ決まって、実際渡されたのは今日なんですけど、とりあえず仮の形。ここから新たにやっていこうと思っている。こだわりとしてはSEIMEIをほうふつとさせるような色合いを取り入れている。会見終わってからは、ずっと今日まで緊張しながら生活してきた。いろんな活動をするにあたって自分としてやらないといけないこと、プロとしてやらないといけないこと、今まで人任せにしてきたものを自分から率先してやってきた。なので大変ではあるし、睡眠時間もだいぶ減っちゃったなと思いながらやっているけど、気持ちの中では競技者よりもすごくハードな練習しないとなと思っているし、実際していて。今までは試合に追われながら頑張っていたが、今は皆さんの期待を超えたいみたいな、そっちの方が大変だなと思っているけど、ある意味では充実した日々を送れているし、プロとして、僕は競技者としてケガが多かったので、プロになったら欠場とかも許されない。楽しみにしてくださる方の気持ちを踏みにじりたくないとすごく思う。これからプロのアスリートとして、ケガをしないように、皆さんに常に高いレベルで見ていただけるようにこれから頑張っていきたい。(おわり)