東京パラリンピック金メダルで、世界王者の国枝慎吾(38=ユニクロ)が、男子シングルス史上初の年間4大大会全制覇に幸先ののいいスタートを切った。世界7位のヨアキム・ジェラール(ベルギー)に6-3、7-5でストレート勝ち。次戦は同6位のデラプエンテ(スペイン)と対戦する。
途中リードされる場面もあったが、大会前に「調子はいい。どこも悪いところはない」と語っていたように、ストレートで突き放した。昨年の東京パラリンピック後に燃え尽き症候群に陥った。しかし、今年の全豪決勝で、再び開眼。現役続行の意欲がわいてきた。「4大大会の1回戦は毎回硬くなるし、割といい試合だった。第2セットは危なかったけど、しのげたのは良かった年間グランドスラムはやれたらいいな、くらいの感じ」
国枝は、7月のウィンブルドンで悲願の初優勝。今年は、全豪、全仏を制していたことで、初めて年間4大大会全制覇に王手をかけた。ウィンブルドンを制したことで、すでに生涯4大大会およびパラリンピック全制覇のゴールデンスラムは達成した。
しかし、その上を行く同一年での4大大会全制覇は、まだ男子シングルで誰も成し遂げていない。まず、ウィンブルドンの男女シングルスは16年に始まったばかりで、まだ6度の開催でしかない。過去5度の優勝者で、最初の3大会を制したのは19年フェルナンデス(アルゼンチン)だけ。フェルナンデスは最後の全米は準決勝で敗れた。
6度目の開催となった今年、国枝が初めて制することで、フェルナンデスに次いで、最初の3大会を制し、年間4大大会全制覇の可能性が出てきた。ウィンブルドンの男女シングルスがなかった15年以前は、全豪、全仏、全米の3大会を年間で制するのが全制覇だった。3大会全制覇は、国枝は5度達成している。
今大会は、男女シングルスともに出場可能な枠が広がった。昨年までの世界ランキング上位8人から、今年は同16人が出場できるようになり、日本選手は男子シングルスに3人、女子シングルスには、東京パラリンピック銀メダルの上地結衣(28=三井住友銀行)を筆頭に5人が出場している。そのうち、男子は3人全員が、女子も3人が1回戦を突破した。
◆全米オープンテニスは、8月29日から9月12日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドでも全コートでライブ配信される。


