今季GP2戦目の島田高志郎(21=木下グループ)が、悪夢を払拭(ふっしょく)した。1番滑走で80・84点を記録して5位発進。わずかな回転不足となりながらも4回転ジャンプを2本着氷させ「とりあえずは合格点をあげたいなと思っています」と振り返った。
どん底の3週前から立ち上がった。GP第1戦スケートアメリカでは、SP62・54点で参加12人の最下位発進だった。
「あんなにボロボロになったのは、自分自身初めての出来事。あそこまで崩れて、自分に落ち込んで、失望したのは初めてでした」
拠点のスイスに戻ると、ステファン・ランビエル・コーチは痛みを共有し、そっと背中を押してくれた。
「チーム・シャンペリーのみんなも、眠ることができなかったよ。でもその中のフリーで、あの演技ができたことは誇らしいよ」
フリーは12人中5位。その立て直しをほめられた。
周囲に支えられ、自らも壁を乗り越えた。この日のSP。6分間練習前から4回転に手応えがあり「いけそうだなと思ったので、急きょ変更してやった」と2種2本を組み込んだ。滑りきり、12日(日本時間13日)のフリーへ誓った。
「いいスタートを切れたのはうれしいんですが、結局、フリーでやらかしてしまったら何の意味もなくなってしまう。両方そろえられるように、フリーはフリーで、別の競技として臨みたいと思います」
慢心することなく、次の演技に集中する。(シェフィールド=松本航)


