バスケットボール女子日本代表として21年東京五輪(オリンピック)銀メダルの町田瑠唯(32)が、9月に自身のファンクラブを立ち上げた。
23年に株式会社RUIを設立し、ファッションブランド「MACCHI」を手がけるなど、コート外でも積極的に活動してきた。
このほど単独インタビューに応じ、ファンクラブ設立に至った経緯、周囲への思いを明かした。【取材・構成=松本航】
◇ ◇ ◇
-24年秋から準備していたというファンクラブ。立ち上げるきっかけなどを教えてください
「かねてファンの方から『ファンクラブを開設してほしい』という言葉をたくさんいただいていたのですが、私自身はそういったものが得意ではありませんでした。それでもコロナ禍はファンの方との関わりが少なくなって、ファンとのイベントもなかなかない状況。どうやって恩返しや、感謝を伝えていけるかと考えた時に、ファンクラブを開設することもできるかなと思いました」
-あまり前向きでなかったところから、気持ちが変わった部分を、もう少し聞かせてください
「私自身、現役をあと何年やるか分からないので、やっぱり現役中にファンの方と関わっていきたい。ファンクラブを通してでも、恩返しをしたいという思いで『ちょっと頑張ってみようかな』という気持ちになりました(笑い)」
-入会特典となっている非売品のオリジナルキーホルダープレゼントをはじめ、限定動画など、さまざまなコンテンツを用意されたと伺いました
「ファンの方はご存じかと思いますが、私は自分のことを発信することが得意ではありません。表に出ることも苦手です。なので、本当にプライベートなところは、ファンクラブでしか見られないと思っています。ファンの方と絡んでいけるイベントも作っていきたいですし、直接やりとりができる質問ボックスを設けていて、それに答えていくコンテンツもあります。バスケをやっている人に限らず、やっていない人に対しても、何かヒントを届けることができたらいいかなと思っています。私が作っているというより、ファンの方と一緒に盛り上げていく気持ちでやっていきたいです」
-実際にスタートして、少し時間がたちました
「始めてまだそれほどたっていないですが、たくさんの方に入会していただいています。その思いが無駄にならないようなコンテンツを発信していきたいと思っています。質問もたくさんいただいていますし、それにしっかりと答えていきたいです」
-プレーと並行して取り組むことになります
「なかなかこういうことをしてこなかったので『今シーズン、どうなるのかな』というのはありますが、よりファンの人から応援されていることを感じられて、その分、パワーになっていくと思っています」
-参考にされたファンクラブはありますか
「すごく参考にした、というのはないかもしれないですね。ファンの方が喜んでくださるコンテンツを、会社のみんなで考えて、作り上げていった形です」
-ちなみにご自身が入っているファンクラブはありますか
「あいみょんさんのファンクラブに入っています」
-ファンの目線でファンクラブの価値を感じることはありますか
「ファンクラブでしか見られないところを見られるので、プライベートや、その方の考え方…。それが表には出ていないけれど、ファンクラブでは発信されています。『より深く知れるな』というのは、ファンクラブに入っている側として感じます(笑い)。私も、そう思ってもらえるようにしていきたいです」
-ファンとの関わり方は、キャリアを重ねるにつれて変わってきましたか
「あまり昔から変わっていないかもしれないです。『恥ずかしい』が強くて、結構シャイなところが出てしまって、応援されているのはすごくうれしいけれど、それに応えるファンサービスができなかったり、カメラが苦手だったり…。カメラを向けられると、ちょっと照れてしまったり…。それは、今も変わらずあります。昔よりもファンの方々の熱や、ファン層は変わってきていると思います。私、ファンの方には結構理解してもらっていて、ファンサービスがうまくできないのを許してもらっている部分もあると思います。本当にありがたいと思っています」
-ファンの支えを感じる瞬間はありますか
「もちろん勝った時、優勝した時はファンの方々のパワーを感じますし、ありがたいです。ただ、それよりも私の調子が悪かったり、チームとして負けが続いている時期に、よりファンの方々の力を感じます。とてもパワーになり、背中を押してもらえていると思います。よくない時に応援してもらっていて、だからこそ、結果で恩返ししたい気持ちが高まります」
-どういったシーンが最も響きますか
「今でいうとDMとかですかね。インスタグラムのDMだったり、ストーリーで画像を載せてコメントしてくれたり、そういったものをすごく見ていますし、Xもフォローをしていなくても、関連で流れてきて元気づけられます。もちろん試合後のあいさつでは拍手や言葉で『お疲れ』『頑張れ』と伝えてくれるので『落ち込んでいる暇はないな』と思います」
-現役であるうちに見せておきたい姿はありますか
「現役引退後もそうですが、現役中からバスケットの面白さ、楽しさを伝えていきたいです。私自身、バスケットを大事にしてきた人なので『これは伝えていきたい』という気持ちです。現役が終わってからも伝えられると思いますが、現役中に伝える意味もある。そこはできる限り、スケジュール的に難しい部分もあるけれど、多くの人に伝えるイベントやクリニックもできたらと思っています」
-開幕したWリーグ。今季に懸ける思いを教えてください
「新体制になったので、毎年チャレンジではありますが、今年はよりチャレンジの年と感じています。今までやってきたベースは変わらず、+アルファでやっていかないと、2冠の目標は達成できないと思います。どれだけ質を上げられるか、+アルファで何ができるか。新体制というのもあるけれど、外国籍の選手も増えて、他のチームがどう変わっていくのかも楽しみですし、その中で自分たちらしいバスケをする楽しみがあります。ただ、去年よりもタフなシーズンになると感じています。チームとしても、個人としてもチャレンジしていける年にしたいと思います」


