<高校ラグビー:札幌山の手15-5城北>◇1回戦◇27日◇花園

 14年連続14度目出場の南北海道代表・札幌山の手が、高鍋(宮崎)を下し、2年ぶりに初戦を突破した。約30センチの攻防が明暗を分けた。10-5の5点リードで迎えた後半20分すぎから相手の猛攻でピンチの連続。ゴールラインへあと30センチまで押し込まれたが、鋭いタックルで防御し、同25分のターンオーバーからのダメ押しトライにつなげた。佐藤幹夫監督(52)は「絶体絶命の逆転のピンチでしたね」と、接戦に肝を冷やした様子だった。

 「1秒ルール」で守り抜いた。13日から大会直前の25日まで福岡合宿を行った。タックルしたら1秒で起き上がり、すぐにポジショニングをとる練習を繰り返した。南北海道大会3試合での失点は3。トライは決めさせなかったが「全国でしつこいディフェンスがどれだけできるか」(佐藤監督)がテーマだった。ゴール前で踏ん張れたのも、力を入れてきた守備練習の成果だった。

 目標に掲げる「打倒シード校」に挑む。30日の2回戦は東京第1代表・目黒学院と対戦する。過去7度シード校の壁に阻まれてきた。SO鈴木陸主将(3年)は「しっかり守って、自分たちの展開ラグビーができれば、勝機はある」と言う。粘り強い防御で北海道勢23大会ぶりの3回戦進出をたぐり寄せる。【保坂果那】