巨人山口俊投手(30)が8連勝中の好調DeNAを沈める。今日17日のDeNA戦に向けて16日、会場のハードオフ新潟で調整。DeNAは10年連続で新潟で主催試合を組んでおり、先発する4年目飯塚は新潟出身。2週続けての投げ合いは完全アウェーの雰囲気が予想される。チームは前夜15日の広島戦で連敗を喫し、開幕からの15戦で1947年(昭22)以来71年ぶりの10敗目。苦境をどんと構える“裏エース”が救う。

 広大な越後平野にどんと立つスタジアムで、山口俊が汗を飛び散らした。肌寒い気候も意に介さず。自身5度目の登板となるハードオフ新潟で準備を進めた。「悪いイメージはない。広いので中長距離打者に対し、より大胆にいきやすい」。中堅122メートル、両翼100メートルの球場全体を見渡した。今季ここまでの登板2試合は、いずれもクオリティースタート(6回を自責3点以内)を完了させて1勝0敗。先発陣屈指の安定感で屋台骨を支えている。

 2週連続で同一カード、同じ先発投手との顔合わせとなる。「まだ対戦が浅いので見せていない部分もある。早い段階なので良かったなというのはある」。前回登板の10日DeNA(東京ドーム)は130球の熱投で7回5安打1失点の好投で存在感を誇示した。今回は相手先発の飯塚の「凱旋(がいせん)登板」となり試合当日の球場は完全アウェーが予想されるが「関係ないですね。ホームでやっても僕にとってはベイスターズ戦は独特の雰囲気なので」と腹はとっくにくくっている。

 開幕から火曜日から始まる3連戦の初戦を全うしてきた。8連勝中と勢いに乗るDeNA打線に対しては「爆発力がある。1つ間違えれば大量失点につながってしまう」と警戒。一方で相手の息の根を止められれば、チームに勢いを与えることができる。「イニングを重ねるごとに自分の感覚が出てきている。リリーフは登板がかさんでいる。そこを踏まえて気持ちの面で負けないように投げたい」。目が肥えている新潟の野球ファンをうならせる。【為田聡史】