<ヤクルト2-1広島>◇25日◇神宮

 広島のエース前田健太投手(23)が、快挙を達成寸前でヤクルトに止められたうえ、逆転サヨナラ負けを喫した。9回1死まで2四球だけのノーヒット投球。あと2人で快挙達成…というところから藤本に左翼線二塁打され記録が途絶えた。1死満塁のピンチとなり、畠山の二ゴロが併殺崩れとなる間に同点。さらに代打福地にサヨナラ打を浴びた。

 前田健は「(記録は)意識していた。それまでの投球がパーになってしまった」とがっかり。11日の横浜戦(マツダスタジアム)でも7回2死まで無安打投球を続け、20日の中日戦(マツダスタジアム)ではセ・リーグ記録にあと1と迫る15奪三振。最終盤に来て調子を上げ「もう少しシーズンが続いてほしいくらいです」と残念がった。

 最多勝などを獲得した昨季と違い、今季は10勝12敗と負け越しに終わった。だが、2年連続での最多奪三振のタイトルを死守するなど投手陣の柱として奮闘。野村謙二郎監督(45)も「本当にエースらしい堂々としたシーズンだった」とたたえた。