<セCSファーストステージ:阪神4-7広島>◇第2戦◇13日◇甲子園

 今季限りで引退する阪神の桧山進次郎外野手(44)が有終の美を飾った。9回2死一塁に代打で出場し、ミコライオの内角154キロの速球を右翼席へ運んだ。

 家族の前での本塁打は「初めて」で「驚いた。もう1度あの打ち方をしろと言われても無理。22年間で一番自画自賛の本塁打だったかもしれない。僕にも野球の神様がいた」と感慨を込めた。

 現役最後の打席を2ランで締めくくり、CS敗退寸前の劇的な一打はこの日最大の見せ場となった。

 低迷期には4番で奮闘し、最後は“代打の神様”として愛された44歳に試合後、「桧山コール」が鳴りやまなかった。「後輩たちには優勝してもらいたい」と自身未経験の日本一を託し、ユニホームを脱いだ。