阪神林威助外野手(30)が、5月反攻の切り札になる。ヤクルト戦(神宮)が雨で2日連続の中止となった6日、真弓明信監督(55)は、開幕から2軍調整中の林について、19日ソフトバンク戦から始まる交流戦のDHとして右の今岡と併用するプランを示した。近日中の1軍昇格が見込まれる林はこの日、ウエスタンリーグ広島戦(甲子園)に4番左翼で出場。4打数2安打で打率を3割6分1厘に上げるなど絶好調。勝率5割ラインを行き来するチームの起爆剤になる。

 絶好調のスラッガーが、波に乗り切れないチームを浮上させる。連日の雨で試合が流れたこの日、真弓監督は「林の報告は入っている。タイミングを見て上げる」と近日中に1軍昇格させる考えを示した。開幕から約1カ月、爆発を続ける林が満を持して合流する。

 林はこの日、甲子園でのウエスタンリーグ広島戦に「4番左翼」で出場した。2回の第1打席に中前打、さらに8回の第4打席にはクリーンヒットの右前打を放ち、これで11試合連続安打だ。「タイミングが前よりよくなってきている。自分のポイントで打てる回数が多くなってきた。打ち損じが少ない」と手応えをつかんでいる。ファームでは20試合に出場して打率3割6分1厘、3本塁打、14打点を記録。格の違いを見せつけて昇格準備OKだ。

 レギュラー奪回を目指した今シーズン。台湾代表で出場した3月のWBCに備えて早めの調整を行った。しかし同大会後に打撃不振に陥り、チーム合流後のオープン戦は11試合34打数3安打(本塁打1)打率は1割にも満たない8分8厘と深刻で、開幕2軍スタートを強いられた。だが、ファームでじっくり腰を据えて調整。ようやく本来の爆発力が復活した。林は1軍合流について「そのためにやってきた。いつ呼ばれてもいい状態をつくっておきたい。(首脳陣に)言われたら力を出さないといけない」と意気込んだ。

 絶好調の林がいることで、交流戦の真弓構想も見通しが立った。指揮官はこの日、交流戦でのDHについて口を開いた。左の桧山は代打の切り札としてベンチに置いて、スタメンDHには右の今岡、左の林をツープラトンで起用する。今岡&林にコンビについて「そういうところになるだろうね」と話した。打者にとって1打席勝負の代打に比べて、DHはリズムをつかみやすいメリットがある。打撃力を取り戻した林にとってはうってつけの役割だ。今岡もこの日、真弓構想を伝え聞いて笑顔を見せた。

 チームは現在12勝13敗1分けと勝率5割ラインで浮沈を続けているが、昨季は交流戦を15勝9敗で駆け抜けた。交流戦優勝こそ前年度成績で同じ勝率のソフトバンクに譲ったが、貯金6をマークしている。5月反攻、そして交流戦でのジャンプアップに向け、輝きを取り戻した林が虎を加速させる。【益田一弘】

 [2009年5月7日10時34分

 紙面から]ソーシャルブックマーク