尾花丸はデータが羅針盤、船上で就任会見
「尾花丸」が曇天の中、荒波に向かって就航した。13日、横浜尾花高夫監督(52)が横浜港内を周遊する観光船「マリーンルージュ」で就任会見。異例の船上会見という企画とは対照的に、理論派らしく「アナライジング・ベースボール(分析野球)」と再建策を掲げた。
公約は「自責点マイナス150」で、今季の自責点612からの大幅減を目指す。「100点は良くする自信はある。でも100点じゃ頂点に立てない。あと50点下げるのがポイント」と改革の意識をアピールした。現役時代からデータ野球を実践。ヤクルトのコーチだった97、98年は野村監督のもとID野球を学んだ。「それらを組み合わせて今がある。数字を分析して伝えることで(選手には)安心材料になる」。
チームを束ねる立場としては、厳しさもアピールしていく方向だ。選手でのヤクルト時代とコーチ1年目となったロッテ時代に師事したのが広岡達朗氏。「選手としても、コーチとしても最初にお世話になった人」と言うように、コーチ時代は当時ロッテGMだった広岡氏に毎日のように怒られ、指導者としての心構えをたたき込まれた。広岡氏の「我々の仕事は普通にやっていれば嫌われる」という言葉を胸に、選手と接してきた。広岡野球といえば、管理野球。食生活にまで踏み込み、選手の意識を変えた。具体策こそ明かさなかったが、尾花監督も「身だしなみは大事。我々は見られる仕事」と、茶髪やひげの禁止などの方針が打ち出す可能性を示唆した。
監督経験はないが3年契約、推定年俸1億円の好条件で迎えられた。最近8年で最下位6度と低迷する横浜の再建を託された。「申し訳ないが対戦相手としておいしいチームだった。しかし弱いところを強くするのはやりがいある仕事。やるからには頂点を目指す」と静かに言った。
巨人とは本拠地開幕戦となる3月30日に初対戦する。「がっぷり四つではなかなか難しい。けたぐりでも何でも手を使って勝つようにする」。背番号は「87」。名門PL学園出身では1軍監督第1号となった。新たな船出を迎えた尾花丸は、すべての面で「チェンジ」を目指す。【鈴木良一】
[2009年11月14日8時42分 紙面から]
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