トラ年?

 いや今年もウシ年やで!

 オリックス岡田彰布新監督(52)が12月31日、新年の誓いを立てた。阪神監督時代から信条としてきた「守りの野球」の実現をマニフェストとする一方で、初の評論家生活で得てきた見識を生かす構えだ。

 「まさかこういう形で正月を迎えるとはなあ」。そう苦笑した指揮官だが「まあ、オレの今までの経験に基づいてやっていくよ。まずは投手やな。(昨年の)防御率、大変やん。それだけやりがいもあるけどな」と不敵に笑った。

 阪神を率いた5年間はチーム防御率リーグ1位が3度、2位が2度。投手が強さの証しだった。「ここ数年のセ、パの成績を見てみいよ。はっきりと防御率が順位と比例してるやろ」と確信を持っている。

 09年チーム防御率4・58は12球団最悪。再建は容易ではないが…。「いいイメージを引き出さんと。絶対何か理由があるわけやから」。キーマンは08年15勝から1勝どまりの小松、33セーブから13セーブに沈んだ加藤。だが再生させる自信がある。ドラフト以外に目立った投手補強をしなかった理由もそこにある。

 「1年間、違う角度から野球を見られたし、新しい岡田の野球を目指していかなあかん。阪神戦も楽しみやな。2球団で関西を盛り上げていかんとな」。秋季キャンプ打ち上げ日、「優勝を目指す」と口にした。トラで育った男が、トラ年に勝負に出る。

 [2010年1月1日12時6分

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