スカイマークスタジアム(神戸市)が来季から名称を変更することが13日、分かった。08年2月にネーミングライツ(命名権)の契約を3年更新した航空会社スカイマークが、期日までに契約更新の申し入れをしなかったため。球場所有者の神戸市は来年1月に新たな契約者を募る。ヤフーBB、スカイマークに続き3つ目の契約が決まれば日本の野球場では最多だ。

 オリックスが黄金時代を築いたグリーンスタジアム神戸がまた遠い過去になっていく。スカイマーク社が契約を更新しないことが決定。神戸市関係者によると市は新たな「名付け親」を探す手続きに入った。

 同球場は88年に神戸市総合運動公園野球場として開場し、グリーンスタジアム神戸の愛称で91年からはオリックスの本拠地として使用されてきた。

 神戸市は03年に日本球界で初めて施設命名権を導入し、名称を「Yahoo!

 BBスタジアム」に変更。05年から「スカイマークスタジアム」になった。次の買い手が決まれば日本の球場では最多の3つめになる。

 オリックスは近鉄との合併後3年間は大阪と神戸のダブルフランチャイズ制をとったが、08年から本拠地を大阪に一本化。同球場はプロ野球の本拠地ではなくなった。来季、神戸でのオリックス主催試合は7試合減の15試合。企業の宣伝手段としては価値が下がる。命名権取得料もヤフーBBの2年2億、スカイマークの3年2億円よりも低くなりそうだ。

 「第2の本拠」として同球場の使用を続けてきたオリックス。来年は「大阪元年」と銘打ち、大阪の球団としての色を強めていくが、神戸との関係は変わらず続けていく。神戸市から委譲されている球場の運営管理権は来年3月でいったん切れるが更新する。

 近隣にある合宿所「青濤館」の継続使用のほか、隣接する神戸第2球場も2軍のメーン球場として改築を行う予定で、神戸をこれまで同様に育成の足場として位置づけている。

 一方、本拠地の京セラドーム大阪の命名権契約も来年3月で切れるが、同ドームを所有するオリックス不動産と球団は契約継続の方向で調整中だ。OBのマリナーズ・イチローが「世界一の球場」と慕い、毎年自主トレを行うスカイマーク。来年は7年ぶりに“模様替え”してファンを迎え入れる。

 [2010年12月14日11時26分

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