<パCSファイナルステージ:ソフトバンク2-1西武>◇第3戦◇5日◇福岡ヤフードーム
クライマックスシリーズ(CS)もぶっちぎった。ソフトバンクが7度目の挑戦で、CS初制覇を決めた。プレーオフ、CSで過去6連敗を喫していたが、延長12回サヨナラ勝ちで西武に3連勝。リーグ優勝による1勝のアドバンテージを含め、圧倒的な力で突破した。8年ぶり14度目(南海、ダイエー時代含む)で、ソフトバンク球団になって以降では初の日本シリーズ出場が決定。就任3年目の秋山幸二監督(49)は日本一になっての「3度目の胴上げ」を誓った。
負け続けた過去の悔しさを晴らした瞬間も、秋山監督はジッと腕組みしたままだった。延長12回表を守護神馬原が抑えると、悲願のCS突破が決まった。6度のポストシーズン敗退を知る松中が、裏の攻撃があるにもかかわらずフライング気味に飛び出した。ベンチでは小久保、内川、川崎、本多…ナインが次々に涙した。最後はサヨナラ勝利。最高の笑顔は胴上げにとっておいた。両手を広げ、8度舞った。それでも「まだ、先がある。日本一になって、また、上げてもらいたいです」と、日本一への思いを表現した。
10月1日、リーグ連覇を決めても、ガッツポーズすらなし。独走での完全優勝。感慨はあったが、「ここからがスタート。日本一を目指してきたんだから」と、目標は先にあった。
過去6度のプレーオフ、CSはすべて敗退。自身も昨年、日本シリーズに王手をかけながら3連敗した。先月末には1週間の宮崎合宿。オフには大好きなゴルフも自粛を打ち出す徹底ぶりだった。CSを前に、報道陣に「過去は過去だろ。今年は今年なんだ」と気色ばむシーンがあった。過去の相性の悪さを問われることを嫌がった。
現役時代からホークスの負の歴史を塗り替えてきた。涙のCS敗退にピリオドを打つ決意だった。故根本球団社長に請われ、94年、トレードで西武からダイエー移籍。王監督にはダイエー初代キャプテンに任命され、優勝へのけん引役を託された。99年日本シリーズMVPで、日本一。25年間優勝から遠ざかっていたホークスをバットで変え、今は指揮官として新たな歴史を生み出した。「ホッとしています。なぜかCSは勝てていなかったので。積み重ねたものを返せた。我々の目標は日本一。最後の最後まで突っ走りたい」と先を見すえた。
レギュラーシーズンでは史上初となる11球団に勝ち越しての完全優勝。CS突破は3連勝で決めた。ソフトバンク球団初、福岡で8年ぶりの胴上げも達成。呪縛を解いたチームは、日本一のフィナーレへ突き進む。【松井周治】



