日本ハム斎藤佑樹投手(24)が、17日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでベンチ入りする可能性が14日、浮上した。

 首脳陣は、CSファイナルSで中継ぎ投手陣のバックアップとして、斎藤を1軍に同行させる方針。栗山監督は、CSでの救援陣の起用法について「最大6戦ある。登録、抹消しながらいかないといけないかもしれない」と話し、登板が偏った投手はフレッシュな選手と入れ替える戦略を立てる。その候補に、斎藤が滑り込んだ。

 自らの好投で、CS登板への活路を開いた。宮崎で行われた12日の韓国ハンファ戦(アイビー)は、2番手として6回から登板し、2回を1安打無失点。中嶋兼任バッテリーコーチのリードにも乗せられ、3三振を奪い、プロ入り最速の146キロをマークした。「自分で取り組んでいる課題が、うまく出来た」と本人も手応えを口にしていた。

 チームはこの日、宮崎での調整を終え、決戦へ向けた最後の準備を整えた。16日阪神戦(ひむか)の登板がすでに決まっている斎藤は、今後も現地に残留してフェニックスリーグのマウンドに上がる。登板を終えると、札幌に移動して1軍に合流する予定だ。

 17日の初戦からベンチ入りすることはなさそうだが、(1)中継ぎ投手陣の疲労が蓄積してきた場合(2)4~6戦目まで勝敗がもつれ、登板機会のなくなる先発投手を抹消できる場合に、斎藤の出番が訪れることになりそう。登板が約束された立場ではなく、目指すべき先発投手という場所でもないが、6年ぶりの日本一奪回をもくろむチームを、縁の下から支える。